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丹羽順子(にわ・じゅんこ)のホームページにようこそ!このサイトでは、環境問題やサスティナブルな暮らし方について、ブログ形式にて思いつくまま書いています。世界中の旅の記録や、映像作品もご覧頂けます。お気軽にコメント、メールお待ちしております。  koko@junkoniwa.net

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September 30, 2008

シューマッハーの仏教経済学 ー「スモール・イズ・ビューティフル再論」を読んで

schum.jpg「シューマッハーって知ってる?」と聞けば、たいがい返ってくるのは「元F1ドライバーのミハエル・シューマッハーでしょ?」という答え。いやいや私にとってのヒーロー、シューマッハーは、経済学者で哲学者の「E.F.シューマッハー」(1911〜1977)。環境問題や未来の経済のデザインについて真剣に取り組んでいる人であれば、馴染みのある名前のはず。

シューマッハーは「スモール・イズ・ビューティフル」という哲学で知られている。私が彼の名前を聞いたのは、イギリスで「持続可能性」を学ぶ大学院時代で、同じく尊敬してやまない思想家サティシュ・クマールに紹介された。サティシュは、ガンジーの非暴力の思想を受け継ぎ、主に農業改革を提唱する活動家ヴァンダナ・シバらとともに、イギリスのシューマッハー大学で教えている。「真に国際的で豊かな社会を創って行くための教育機関の名前になっちゃう人って、どんな人だったんだろう?」とは思ったものの、その時は「スモール・イズ・ビューティフル」の意味がなんとなく魅力的に響いただけだった。

それが最近、シューマッハーの著書「スモール・イズ・ビューティフル再論」(講談社学術文庫)を読み、すっかりはまってしまった。もう大教祖様!の気分。この本では、仏教経済学という全く新しい経済のロジック、健全な開発と土地の利用、世界の貧困を救うためのシンプルで現実生のある方法論… 複雑化された現代社会の問題を単純明快な構図に落とし込み、常識をパッと解き放してくれるので、各ページうなるようにして読んでしまう。こんなものが1960年代後半に書かれていたなんて!なぜ彼の哲学が世に浸透していくために、こんなに時間がかかってしまったんだろう?いやまだ浸透していないから、こんなに問題が山積みなのかもしれない。

vandana.gifちょうどこの本を読み始めた頃、リーマン・ブラザーズの破綻が発覚した。シューマッハーが言うように「精神性を欠いた経済学は長続きしない」のは明らかで、人間性を忘れ、効率と合理性のみを追求した経済が崩壊していくのは当然のことでもある。では次の経済とは、どんなもの?社会全体でいまだに統一されたビジョンが描けていないとすれば、今こそもう一度、シューマッハーの「仏教経済学」に真剣に耳を傾ける必要があると思う。というわけで、今日はかなり引用箇所が多いのですが、「読書の秋」ということで、「スモール・イズ・ビューティフル再論」(講談社学術文庫)をピックアップです。 (…続きを読む…)

サステナビリティー, 映画・本・音楽 | コメント (7)   

September 25, 2008

Nowhere Resortでお手軽バカンス

nowhere01.JPG
あ!虹だ!虹を見るなんて、何年ぶりだろう?

9月前半は夏の疲れか体調を崩してしまい、少々お疲れモードのNiwa Family。そこで淡々と仕事をこなし(来月から撮影のDiscovery Channelの地球温暖化関連の番組の制作に関わっていて、その準備がかなり大変)、向かったのは逗子マリーナ。ここで大学来の友人が、“Nowhere Resort”(ノーウェアー・リゾート)という「ホリデー・ホーム」ならぬものをオープンしたというので、一週間お友達価格で貸し出してくれたのだ。息抜きのつもりで旅行に出かけても、忙しく観光名所をまわったり、プランを詰め込み過ぎたりして、かえって疲れて帰ってくる事の多い日本人。逆にヨーロッパの人たちは、一カ所に数ヶ月も滞在して自然と親しんだり、地元の人と仲良くなったりしながら、特に何もしないでのんびりするというのが旅行の仕方のようだ。Nowhere Resortのコンセプトもまさに、それ。「リゾート」というより「暮らす」というイメージが近いのかもしれない。日常の忙しさを忘れて、家族や友人とゆったりと上質な時間を過ごし、リセットする。Nowhereのテーマが「ほどく」と聞いて、しっかりほどかれに行って来た。 (…続きを読む…)

私の生活, いろんな旅 | コメント (8)   

September 2, 2008

捕鯨について再び「クジラを捕って、考えた」を読んで

少し前に勢い余って書いたクジラ問題についてのブログ。手厳しい批判も頂いたんですが、今になって考えて見ると、なんだか鼻息荒いだけで、ハズカシイ。クジラ問題に関しては、どうにも出口が自分の中に見えなくてモンモンとしていたんですが、一花屋のふえりこさんが貸してくれた本が救ってくれた気分!!クジラ問題は、日本ではあまり話題にならないけれど、一歩海外に出ると至る所で意見を求められる重要なトピックなので、ここで皆さんにも紹介させて下さい。
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サステナビリティー, 映画・本・音楽 | コメント (12)   

September 1, 2008

新しい時代の「縄文人」へ

最近、続いていたカミナリ連発の天体ショー。「地球温暖化が進展して、いよいよ日本も亜熱帯性の気候になった」と嘆く人もいてそれはその通りなのだけれど、不謹慎にも天体ショーにはかなりワクワクしてしまった。数年前、ヨーロッパに向かう飛行機の中で窓の外を見ると、下界でそこかしこがピカピカ光っているから何かと思ったら、それがカミナリだと知ってびっくりしたことがある。その時に続いて2度目のピカピカ天体ショーは地上で体験することになったのだが、これまた美しく、宇宙のスケールを感じさせてくれるもので、ゴロゴロピカピカ、一晩中興奮しっぱなしだった。

ピカピカ天体ショーで野生を取り戻した私が向かったのは、一花屋&ミドルズ共同主催のイベント、「縄文発見伝〜縄文と共に生きよう!」だった。さて….縄文時代なんて、高校の歴史で教わった程度の浅はかな知識しか持ち合わせていない私。そして物質的に豊かになった現在、自然と共生した暮らし方が見直されているなか、縄文時代が再評価されていることぐらいしか知らない。イベントでは、私の中のどんな野生が呼び覚まされるのかしら?

jomon01.jpg講師は、関根秀樹さん。「原始技術史」「音響人類学」「手で考える道具と技術の文化史」などを大学で教えていらっしゃる方で、膨大な知識を丁寧に紐解き、淡々と話される口調に好感がもてる。何より(これはご自分でもおっしゃっていたが)都会のエリートが文献を調査して好き勝手に分析したものではなく、自分が手を動かし、足を運ぶことで習得した技術や理論だからこそ説得力があるというわけだ。(この方、本当に器から楽器から服から、全て自分で作ってしまう)


jomon02.jpg jomon03.jpg
参加者を虜にしたのは、何といっても「火おこし」のワザ!簡単な木の端を使って、10数秒で火をおこしてしまうのだから、驚き。スイッチ一つ押したりひねったりするだけで「火」に変わるガスや灯りが手に入る時代。「火」を見ることなんてめったにないのだけれど、実は私たちを生かしてくれているとても重要なものだったりする。火を簡単な道具を使って起こしてしまうなんて、今一番格好いいサバイバル術かも?!余談ですが、テラは一番前で食い入るように「火おこし」の作法をものすごく集中して見ていました。いいぞ、いいぞ新縄文人よ。

関根さんのお話をかいつまんでざっと整理すると、縄文時代は今から1万3000年前〜2400年前まで1万年続いた平和な時代。高い美意識と技術を兼ね備えていて、海山の多種多様な恵みを活用してエコロジカルな緑の文化を築いていた。どんぐり、とちのみ、ひえ、きびなどの木の実や雑穀を主食にし、税金がないので1日1〜3時間しか働かず、土器に飾りをつけたり思い思いに余暇を楽しんでいた。自然や文化の多様性があり、糸を紡いで服を織ったり、自然の素材を利用して絵の具を作ったり、手の文化が発達していた。(そりゃぁ古代だから機械があるわけでもなし、手づくりの文化が発達していたと言えばそれまでなんだろうけど)音楽も盛んだったそうで、関根さんは竹笛などいくつもの手作り楽器で個性的な音色の数々を聞かせてくれた。

jomon04.jpgその他にも言葉、住居、ファッション、宗教観などなど様々な縄文観に話は及んだのですが、さらに詳しく知りたい方は、こちらに詳しいのでどうぞ。そして「火起こしグッズ」は福島県平田村のたけやま森の学校で入手可能だそうです。これ、一つ持っているとかなり便利かも〜。(写真は火種をふいてセージを灯すミドルズののぶさん)

関根さんのお話で面白かったのは、現代的な視点にたって縄文文化を捉え直した時の価値だ。現代の日本人は、「黄色いアメリカ人」と称される関根さん。縄文時代に息づいていた日本人のアイデンテティーは、明治維新、戦後のアメリカ占領、そして高度経済成長という近現代の過程において、ことごとく消失してしまった。例えば音楽。以前は日本に多様な音楽文化が栄えていたが、学校ができ画一化された教育のもとでは、ドイツ史しか教えなくてなってしまった。そのため即興音楽など昔からあった文化は、ほとんど死に絶えてしまったという。「縄文文化に触れる事は、近代が置き去りにした人間の原点を見直し、遺伝子の記憶の奥底に眠る野生や物を作り出す喜びを呼び覚ますことにつながる」と関根さん。

価値観が多様化し、不安と混沌が渦巻くこのご時世、古代生活体験学習が盛んに行なわれ、「手の文化」や「身体知」が見直されている。みんなが地元でとれる素材を使って道具を作り、火起こしを出来るようになる必要がある、とまでは言わない。ただ古代の知恵や伝統的な暮らしぶりを現代科学風にアレンジし、普段の生活の中に取り入れることは楽しそうだ。そして何より都会を中心に自己を求めて彷徨う多くの人たちにとって、自分たち、そして先祖のルーツを確認するための道しるべを縄文時代は提供してくれていると思った。

一花屋&ミドルズさん、いつも素敵な刺激的なイベントをどうもありがとう!ご苦労さま!



さてさて縄文とはあまり関係ないかもしれないけれど、自然との共生を学ぶ/教えるという意味で、最近気になっている学校のことを一つ。インドネシア・バリ島のウブドゥについ最近オープンしたばかりの、その名も「グリーン・スクール」。シュタイナー+起業家精神を取り入れた教育方針はもちろんのこと、広大な敷地には伝統的で持続可能な手法で建てられたな建物やパーマカルチャーガーデンなどがあり、ゲストの宿泊施設も完備されていて、ここで新しい地域や教育の在り方について学べるようになっているとのこと。自然育児や持続可能な教育について関心がある人が夢見るようなモデルケースの完成!と、注目を浴びているようです。そして授業料もバカ高くないのが魅力的。テラもこういう学校に是非いれたい!けれど、バリ移住はまだ先の話かな… 関心のある方、是非サイトをチェックして見て下さい。英語ですが、かなり充実しています。

おまけ:
私ごとですが最近、取材して頂いたいくつかの記事の紹介です。まずは妊娠&出産をむかえるママ必読の雑誌「赤すぐ」9・10月号の「育児+α」で輝くキラキラ★ママの24時間という特集記事で取り上げて頂きました。本屋さんででも是非読んでみて下さい。それから鎌倉の大塚さんのホームページにもちょこっとのっていますぞよ。

サステナビリティー, イベント | コメント (2)   

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